「シングルマザーが集う家」に行ってみた

子育てを「シェア」するという試み

聞くと、シングルだけのシェアハウスでは、誰もリビングにいない状態になることも多いらしい。

STYLIO WITH代官山が作る新たな縁

おそらくSTYLIO WITH代官山では親子とともに、そこに住むシングルの人も、子どもがくれる癒しを享受しているのではないか。自然でにぎやかな交流が生まれるこの家には、確かに暖かいコミュニティが存在しているようだ。

こういった新しい取組みを行うにあたり東急電鉄は、試行錯誤を繰り返している。

露木氏は単なる管理者の立場を越えて、居住者同士で行う季節のイベントを提案しサポートする。また、新たな入居希望者があるとまず、直接話して物件への印象を注意深く聞く。子を持つ親の新たな単身者への不安に配慮し、最善の居住者コミュニティをつくるためだ。

それと同時に、こうした住まいにおける人間関係のあり方も模索する。例えば、ここでは居住者同士が手助けし合うことを「義務」にはしていない。それは自主的かつ自立的に相互扶助をする暮らしをつくろうという意思の表れだ。

ただし当然ながらこれは企業が行う事業である。従ってビジネス観点での仕組みも考えられている。例えば、ここは単身者と家族というライフスタイルが異なる人々が同居するため、設備をタイムシェアできる利点があるという。効率的に快適さと利便性を確保することを目指しているのだ。

このSTYLIO WITH代官山は、まだ小さいけれど確かな、日本の子育て問題解決への取組みである。さらに、これがビジネスと両立するならば理想的ではないか。それでこそ真の持続可能な活動となるはずだ。

実は現在、日本の全4580万世帯の中で、シングルペアレント世帯は140万世帯を占める。そこにはひとりで仕事を抱えて子育てをする親と、寂しい気持ちを抱えているであろう子どもがいる。

STYLIO WITH代官山のような新たな取り組みは、彼らを救うのはもちろん、新たな時代の家族、人間同士の幸せを具現化する可能性をもつ。今後さらに強く、広がるよう願ってやまない。

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