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千葉銀行再編の仕掛け人が語る"地銀淘汰"。インフレ時代に生き残るには「総資産20兆円以上」が必須条件だ

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田中克典(たなか・かつのり)/ありあけキャピタル代表。慶応大学大学院終了後、2001年ゴールドマン・サックス証券入社。約20年にわたり金融セクターなどのアナリストを担当。19年末に同社を退社後、20年2月にありあけキャピタルを設立して現職 (撮影:尾形文繁)

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国内市場縮小やグローバル競争激化、テクノロジーの進化など、環境変化の波が大きくなる中、各業界でM&Aや事業統合、提携が相次いでいる。本特集では『会社四季報 業界地図』と完全コラボ。注目業界を中心に、再編の歴史を踏まえながら最新動向と今後の見通しを解説・予測する。

地方銀行で業界再編の機運が高まっている。千葉県では2025年9月、県内最大手・千葉銀行と3番手の千葉興業銀行が経営統合の基本合意を発表した。この再編の引き金を引いたのが投資ファンド「ありあけキャピタル」による千葉興銀への20%弱の出資だ。

ありあけの出資後に千葉興銀は株価押し下げ要因となっていた優先株の消却などを進めた。ただ、ありあけはさらなる企業価値向上のためには再編による事務効率化や店舗統廃合など踏み込んだ改革が必要と判断したとされ、25年3月に千葉銀に全株式を譲渡し、両行をつなげるきっかけをつくった。同社は今後の地銀再編をどのように見通すのか、ファンドを運営する田中克典代表に聞いた。

なぜ今、再編するのか

――地方銀行業界で、再編の機運が高まっています。どのような背景があるのでしょうか。

業界の「構造的な要因」と「Why Now(なぜ今再編するのか)という要因」を分けて考える必要がある。

 構造的な要因というのは人口減少だ。日本全体の人口が減る中で、地方では50年までに人口が3割ほど減るという予測もある。しかし、人口動態の変化は極めて緩やかに起きるため、「いつかは再編しなければ」という漠然とした認識にとどまっていた。

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