地方銀行で業界再編の機運が高まっている。千葉県では2025年9月、県内最大手・千葉銀行と3番手の千葉興業銀行が経営統合の基本合意を発表した。この再編の引き金を引いたのが投資ファンド「ありあけキャピタル」による千葉興銀への20%弱の出資だ。
ありあけの出資後に千葉興銀は株価押し下げ要因となっていた優先株の消却などを進めた。ただ、ありあけはさらなる企業価値向上のためには再編による事務効率化や店舗統廃合など踏み込んだ改革が必要と判断したとされ、25年3月に千葉銀に全株式を譲渡し、両行をつなげるきっかけをつくった。同社は今後の地銀再編をどのように見通すのか、ファンドを運営する田中克典代表に聞いた。
なぜ今、再編するのか
――地方銀行業界で、再編の機運が高まっています。どのような背景があるのでしょうか。
業界の「構造的な要因」と「Why Now(なぜ今再編するのか)という要因」を分けて考える必要がある。
構造的な要因というのは人口減少だ。日本全体の人口が減る中で、地方では50年までに人口が3割ほど減るという予測もある。しかし、人口動態の変化は極めて緩やかに起きるため、「いつかは再編しなければ」という漠然とした認識にとどまっていた。



















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