預金流出に転じた県も、地銀再編の「次」はどこだ 人口減少著しい東北と四国が「台風の目」か
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金利ある世界が訪れたことで、明るい兆しが見えたかに思える銀行業界。だが人口減少に歯止めがかかったわけではなく、経営環境は今後も厳しさを増す。
下の地図は2020年時点と比較した2040年の人口推計だ。東京都を除くすべての道府県で人口が減る見通し。特定の地域を営業エリアとする地方銀行にとっては座視できない問題だ。
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縮小するパイの争奪戦
人口減少率は地域ごとにバラつきがあるものの、とりわけ20%以上という急激な減少に見舞われる県が多い地域が東北と四国。にもかかわらず東北6県に14行、四国4県に8行と多くの地銀が存在しており、縮小するパイの奪い合いが繰り広げられている。
県内で集めた預金を、大都市部向けの融資や有価証券運用に振り向けることで収益を補う地銀も多い。だが、人口が減れば原資となる預金も減少するため、いずれは規模の経済を働かせる必要に迫られる。
では、再編の台風の目となりそうな地銀はどこか。次ページからは各県における地銀の勢力図を概観しつつ、再編の行方を占う。
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