
千葉興業銀行の2大株主の動向に注目が集まっている(記者撮影)
1月6日、正月気分を吹き飛ばす出来事が首都圏の地方銀行に降りかかった。
渦中にいるのは、千葉市に本店を構える千葉興業銀行。この日、関東財務局に一通の報告書が出された。提出主はアリアケ・マスター・ファンド。千葉興銀株の保有比率が議決権ベースで19.9%に達し、みずほ銀行に代わって筆頭株主に躍り出たのだ。
ファンドを運用するのは「ありあけキャピタル」。ゴールドマン・サックスの銀行アナリストだった田中克典氏が、地銀への投資を掲げて2020年に設立した。2022年から石川県の北國フィナンシャルホールディングス(HD)を皮切りに、愛媛銀行や山口フィナンシャルグループ(FG)、スルガ銀行などに投資。直近でも山梨中央銀行や大阪府の池田泉州HDへの投資が確認できている。
千葉興銀を除くといずれも保有割合は数%にとどまっており、同行への投資だけが突出している状況だ。ありあけの狙いはどこにあるのだろうか。
「優先株」に投資妙味
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