
しばらく鳴りを潜めていた地方銀行の再編劇。再燃の号砲が鳴ったのは千葉県だった。
3月28日、千葉銀行は千葉興業銀行の株式19.9%を取得したと発表した。投資ファンドのありあけキャピタルから237億円で買い取り、筆頭株主となった。
同業への出資や買収は、2022年11月発表のふくおかフィナンシャルグループ(FG)による福岡中央銀行の買収を最後に、新たな発表がなかった。金利上昇などで経営環境が激変する中、再編ラッシュは再び起こるのだろうか。
ありあけの思惑
このほど「仲人」となったありあけは、ゴールドマン・サックスの銀行アナリストだった田中克典氏が地銀への投資を掲げて20年に設立したファンドだ。
22年から石川県の北国フィナンシャルホールディングス(HD)を皮切りに、愛媛銀行や山口FG、スルガ銀行などに投資。直近でも山梨中央銀行や大阪府の池田泉州HDなどへの投資が確認できている。ただ、いずれも保有割合は数%にとどまり、千葉興銀への投資だけが突出していた。
ありあけが千葉興銀株を買い始めたのは22年秋。11月には保有比率が5%を超えて大株主に名を連ねた。
この記事は有料会員限定です。
(残り 1874文字 です)
【4/30(水)まで】 年額プラン2,000円OFFクーポン 配布中!
詳細はこちらから
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら