千石駅へとつづく中山道を歩いていると、案の定、懐かしさが込み上げてきた。「16年ぶりに歩く道だな」と思っていたら、ふと高校時代の記憶が蘇ってきた。
僕は現在40歳で、この街に住んでいたのは24歳の頃。なのになぜ、高校時代の記憶が戻ってきたのか。それは、僕の東京に対する「嫉妬の歴史」に理由がある。
東京は憧れではなく嫉妬の街
当時も今も、僕の実家の最寄は埼玉県の戸田駅だ。電車で2駅進めば東京都板橋区に入ることもあって、東京は僕にとって身近な存在だった。
高校時代のある日、東京ドームで開催されるアメフトの試合を、部活の仲間たちと一緒に観に行くことになった。出発時間になるまで、千石にある友人の家で過ごしていた。「すごい静かな街だな。なんかうちの周りと似ているな」というのが第一印象だった。


















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