佐藤さんにとってラーメンは、決して軽い選択肢ではなかった。和食で培った技術をもっとストレートに、もっと多くの人に伝えられる器。それがラーメンだったのだ。
転機はコロナ禍だった。街から人が消え、勤めていたお店の売り上げも急落した。
「このまま東京で仕事を続けるより、家族の近くで生きていきたいと思ったんです」
「佐野ラーメン予備校」で芽生えた“使命”
こうして、実家のある栃木市へ戻ることを決意するが、和食店での独立はリスクが高すぎる。そんな中で知ったのが、佐野市の「佐野らーめん予備校」だった。
「佐野らーめん予備校」は佐野市への移住とお店の創業や事業承継をあわせて支援する市のプロジェクト。佐野ラーメンの作り方や店舗経営の基礎知識を学ぶ研修から、事業承継や独立開業、移住、開業後の経営相談まですべてにわたってサポートしている。
佐藤さんはこの予備校に通って、ラーメン店を開業することを決意する。移住して独立すれば補助金が出る制度もある。家族を説得し、2022年、家族で佐野へ移住する決断を下した。



















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