愛や恋は「死ぬまで、消えないんじゃないかしら」…【88歳の女性作家】が綴る驚くべき"愛のカタチ"
どこであろうと構いませんから、静かに身体を休めるといいでしょう。静寂の中にいると、内なる炎に薪をくべる術(すべ)を取り戻せます。その炎の中で魂は静かに輝き始め、それでいて見返りを求めることはありません。
愛を語る言葉についてまわる、ぬぐいがたい「偽善」
年齢を重ね、もう働かなくとも暮らしを維持できる贅沢を手に入れ、欲望を手放し、削ぎ落としていく中で、わたしはようやく本当の意味で、生きるという大いなる冒険を始められる気がしています。
でもね、こんなふうに得意げに語っても、謙虚であれとたちまち自分を戒めることになります。わたしには暮らしていけるだけの経済力があります。でも、貧困にあえぐ人たちはどうでしょう?
路上や段ボールで暮らすホームレスがこの国には何十万人もいます。人口の13パーセントに当たる4400万人が、日々飢えに苦しんでいます。食べる物もない幼い子どもまでいます(世界全体で見れば、毎日飢えに苦しむ人は10パーセント、つまり8億人にものぼります)。
それでもそうした人たちが見せる勇気は、なんと力強いことでしょう。戦争で家を爆撃された人、あるいは火災や洪水、飢饉や地震、津波や土砂崩れに襲われた人は?
今本当に必要なのは、支援金なのかもしれないのに、愛を語るなんて恥ずかしくなります。老いの中で「手放す」ことは容易だと語るわたしの言葉は、偽善に満ちています。なんという嘘を、わたしは自分に言い聞かせてきたことでしょう。
それにしても、人間とは、なんと勇敢な存在なのでしょう。ただただ頭が下がるばかりです。
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