「トラックドライバーのソウルフード」「東京23区にはあえて出店しない」 ラーメンチェーン《山岡家》が全国区で老若男女に愛されているワケ
全体で100店舗を超えるラーメンチェーンでありながら、1店舗1店舗を繁盛店にしている。このスローな出店戦略と1店舗ごとの店の強さこそ、山岡家が他のチェーン店と異なる、逆張り経営の真髄です。
東京23区には出店していない
また、山岡家はその出店立地にも特徴があります。
最大の特徴は、札幌に本社を置きながら1号店は茨城の牛久店、そして全国展開をしているという点。
全国チェーンではあるものの、東京都内には2店舗(瑞穂店、青梅店)しか店を出しておらず、基本的に地方郊外に店舗展開するローカルチェーンです。
筆者は同社の創業の地である、茨城県牛久市の1号店に向かいました。
常磐線で揺られること約1時間、ひたち野うしく駅から徒歩でおよそ17分。国道6号水戸街道をとぼとぼ歩いていくと、水戸街道と常磐線にはさまれた立地に牛久店はありました。
山岡家の特徴は、とにかく看板が目立つのですが、牛久店は創業の地ということもあり、昔から知られた存在だからか、ポール看板はつけていません。しかし、赤地に白文字の山岡家の「ラーメン山岡家」という看板文字は400m手前からでもわかりました。
18年にリニューアルされたため創業当時の面影はなくなっていましたが、90年代まで「牛久ラーメン」と常連の間で呼ばれていた店にはなんとなく風格が感じられました。
物流関係の大型トラックの通行量も多く、地元の生活道路にもなっている立地。実はこの立地戦略こそが山岡家逆張り経営の極みであり、最大の独自性です。
今でも全国の山岡家のメインターゲットはトラックドライバーです。ですから駐車場を広くとり、大型トラックが駐車可能なスペースを確保している店が多いのですが、牛久店は敷地の広さがそれほどとれない細長い敷地のため、駐車場は普通車15台が駐められる程度の広さでした。



















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