千葉市に"平屋だけ"全50邸の分譲地。「階段ない・空が広い・緑いっぱい」子育て終えた夫妻が選んだ暮らし
平屋の快適性は、ゆったりとした敷地が大前提。“自然豊かな環境で、ミニマムに暮らす”ことが、憧れのスタイルになっているのかもしれない。その背景には、リモートワークが増え、より郊外で暮らすことへのハードルが下がっていることもあるだろう。
スケールメリットを生かした街づくり
そして、一定の規模以上の分譲地だからこそのメリットもある。例えば、このモリニアル川戸の森の場合、車両が行き来しない「森の小道」があったり、道路を曲線にデザインして街並みが単調にならない工夫が施されたりしている。
もし、1軒、1軒バラバラに家の設計を考えたなら、平屋住宅の隣に2階建て住宅が建てられてしまうかもしれない。それだけで日陰になってしまうのが平屋だ。デベロッパーの意思で全体をプランニングできる分譲地なら、隣家とのプライバシーに最大限配慮し、目線が合わないように窓の配置も可能。視界が遮られず、空が広く感じられる街並みが実現できる。
「もともと、この土地は“川戸市民の森”として、近隣の方々に親しまれた緑地でした。膨大な土地の管理と相続の問題から、当社がこの土地を譲り受けましたが、この環境も守りたかったんです。そこで、緑地全体をすべて住宅地とせず、約半分を、千葉市へ寄付することにしました」(舘林さん)
民間の開発でこれだけの緑地が保全されるのは異例だろう。

















