"クマ"の出没情報が多く、人身被害が深刻な「都道府県」一覧 クマの出没がない場所もある

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クマによる出没情報や人身被害が相次いでいます(写真:ramustagram/PIXTA)

クマによる被害が相次いでいる。

山でのキノコ狩り中や、露天風呂の清掃中に襲われるといった人身被害が連日報じられている。被害は山間部にとどまらず、岩手県盛岡市では岩手銀行本店の駐車場にクマが迷い込む事案が発生。秋田県では鈴木健太知事が防衛省を訪れ、自衛隊の派遣を要請する事態にまで発展した。

こうした出没情報や人身被害は、どの都道府県で特に多いのだろうか。環境省のデータを基に状況を整理してみよう。

死者は12人に

まず、クマの「出没件数」を見てみる。環境省が各都道府県から聞き取った速報値(2025年4~8月)によると、特に多いのは以下の3県だ。

岩手県(3453件)、秋田県(3089件)、青森県(1384件)。昨年の同期間は、それぞれ岩手県(2431件)、秋田県(879件)、青森県(602件)と出没件数は大幅に増加している。

一方、香川県、愛媛県、高知県では今年4~8月の出没情報は0件だった。

ただし、この数値の解釈には注意が必要だ。集計方法(警察への通報、市町村からの情報など)は都道府県ごとに異なり、同一個体が複数回目撃されたケースや、住民の関心の高まりが件数を押し上げている可能性もある。

「人身被害」も深刻だ。今年4~9月の累計で、被害者数は岩手県で22人、秋田県で19人だった。なお、4ページの「クマの人身被害者数」の表では被害者が1人以上いる地域のみ掲載している。

死亡者に限ってみてみると、10月に入ってから死亡被害が相次いでおり、全国の合計死者数は(10月30日時点)12人に達している。

(出所)環境省「令和7年度のクマによる死亡事故件数等」
解説記事:『死者12人「クマ被害」山で起きている"残酷な現実"』
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