強くて元気な営業組織を作るために必須の「好循環」とは何か? 問題も多いけれど「伸びしろ」だらけの日本の「営業」を考える
セールス・サクセス・チェーンは、サービス・マネジメントの著名な理論であるサービス・プロフィット・チェーンを参考に筆者らが独自に提唱したもので、「従業員(セールスパーソン)満足⇒顧客満足⇒企業収益」の好循環を回すという考え方です。
サービス業、特に接客型のサービス業では、さまざまな社内的な施策によって満足した従業員がイキイキと働くことで顧客満足度が生まれ、その結果利益が生まれると考えます。そしてその利益をまた社内的な施策に投資し、好循環が拡大します。
営業という職種とサービス業は似ています。それゆえ、同様のサイクルが回っているのではないかと筆者らは考えました。顧客と直接接するという点は同じです。顧客が何を求めているかを読み解いて、それを実現するという点も同じでしょう。
イキイキとした従業員が好印象を与えるという点も同様です。顧客が意識していない領域まで踏み込んで提案を行うといった営業特有の難しさもありますが、これも満足度の高いセールスパーソンほど真剣に取り組んでいるでしょう。
つまり、セールスパーソンが満足するような施策を講じることによって、それが顧客満足につながり、利益が生まれるのです。セールスパーソンが満足するような施策とは、理念の浸透や人事施策、良き組織文化の醸成、業務プロセスの標準化や情報共有、データに基づいた営業支援、セールスマネジャーによる手厚い指導などです。
単に給与が高いといったことだけでは不十分です。賞賛を受けたり成長実感を持てるといった環境があってこそセールスパーソンはイキイキと働けるのです。
強い企業は営業が元気
今回、「強くて元気な営業組織」を実現しているとして詳細な調査を行った5社(リクルート、キーエンス、プルデンシャル生命保険など)には、まさにこの好循環が生じており、結果として「生産性×働きがい×顧客満足」が高い次元で実現されていました。
営業の生産性に悩まれている組織の人は、ぜひこのセールス・サクセス・チェーンを参考にされるといいでしょう。特に、セールスパーソンをイキイキとさせる仕組みや仕掛けがどの程度整っているかをまず確認されると効果的です。
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