「受け入れるべき。ただし、かつてのように」…五木寛之が看破した【外国人労働者問題】の本当の論点

日本人は極めて強い「消化力」を持っているという(写真:metamorworks/PIXTA)
さきの参院選でも争点となった「外国人の受け入れ」問題について、作家の五木寛之氏はかねてから「日本は外国からどんどん人を受け入れるべき」だと考えているそうです。
昨今では、なかば感情論的に「日本人ファースト」が叫ばれてもいますが、日本の文化や歴史に造詣の深い五木氏の主張にはどんな真意があるのでしょうか。読者への問いに答える形でまとめられた同氏の著書『あきらめる力』から、一部を抜粋・編集してお届けします。
実は「日本古来」に混じっている「異国」
【問】グローバル化という言葉が盛んに言われるようになった昨今、自分たち日本人の足もとを見つめ直す必要を感じます。国内外の様々な地域を旅された五木さんが考える、日本や日本人とは何でしょうか?
【答】日本はエキゾチックな国
1970年、当時の国鉄が個人旅行客の増大を目的に「ディスカバー・ジャパン」というキャンペーンを展開しました。
コンセプトは「日本を発見し、自分自身を再発見する」。全国津々浦々の駅に大きなポスターを貼り、新聞やテレビで特集を組むなど、一種の国民運動のようなムードが作り上げられていきました。
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