心も体も健康で長生きするために、お酒を控えめにして、禁煙し、食事に気をつけている人へ。あと1つ重要な生活上のコツを解説

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また、腸の健康を保つために、多くの種類の微生物を腸内にもっておくことが重要であることもわかっている。専門家は、世界のさまざまなプロバイオティクス食品〔腸内で作用して健康に好影響を及ぼす微生物を含んだ食品〕を推薦する。たとえば、韓国料理のキムチ(野菜を発酵させた食品)、ドイツのザワークラウト(キャベツを発酵させた食品)、インドネシアのテンペ(大豆を発酵させた食品)、コーカサス地方のケフィア(ヨーグルト風の発酵飲料)、日本の味噌(大豆でつくる発酵調味料)などである。

どれくらいの頻度で、どのタイミングで食事をするかも重要だ。ラットの実験でカロリー制限と長寿の関係を示した研究がはじめて発表されたのは、1935年のこと。それ以降、この考え方はさまざまな生物で正当性が実証されてきた。

しかし、カロリー制限を人間で実践するに当たっては、2つの問題がある。

第1に、カロリー制限が寿命を延ばすかどうかを人間で実験することは不可能だ。2つのグループの実験対象者を用意し、食べる量以外はすべての点が同じになるようにしたうえで、その人たちが生涯を終えるまで観察し続けることなどできない。そこで、このアプローチを人間で実践する場合は、ほかの生物と同様の効果が人間でも生じるものとみなすほかない。

第2に、このアプローチで恒久的に要求されるカロリー制限のレベルは非常に厳しい(カロリー摂取量を25%以上減らす必要がある)。このレベルのカロリー制限を続けることは、多くの人にとってきわめて困難だ。少なくとも私には難しい。

断続的断食の健康上の効果

カロリー制限は有効そうに思えるが、実践することは非常に難しい。そのため、あまり自分に厳しくしなくても、カロリー制限に類する効果を生み出せる方法を見つけることに関心が向けられている。

長寿関連の学術会議の休憩時間には、(誰もがペストリーやチョコレートビスケットに関心がないふりをしながら)断続的断食に関するアドバイスを交換するのが常だ。

「5:2ダイエット」(5日間制限なしに食事をし、2日間カロリーを制限する)や、最近人気が高まっている「16:8ダイエット」(1日の16時間は断食し、夜8時までの8時間の間に食事をとる)は、さまざまな健康上の効果を謳っており、多くの長寿研究者によって実践されている。

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