心も体も健康で長生きするために、お酒を控えめにして、禁煙し、食事に気をつけている人へ。あと1つ重要な生活上のコツを解説

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以上の助言を聞いて驚く人は少ないだろう。エバーグリーン型のライフスタイルを実践し、これらの助言にすべて従えば、健康に長生きするうえで大きな効果が期待できる。

その有効性を理解するために、ヨーロッパでおこなわれた12件の研究を集約した研究について見てみよう。研究対象者は40~75歳の合計11万6000人。この研究では、4つの生活習慣上の要因に着目した。その4つの要因とは、飲酒、喫煙、身体活動、そしてBMIである。

それぞれの要因に関して、ある人が適切な行動を取っていれば2点、中程度もしくは平均レベルの行動を取っていれば1点、お粗末な行動を取っていれば0点とした。合計点は、最高が8点、最低が0点ということになる。

この研究によると、8点だった人は0点だった人に比べて、慢性疾患を患わずに生きられる年数が10年長かった。すべての要因に関して最高点を取ることは難しいかもしれないが、悲観する必要はない。合計点が平均1点高くなるごとに、慢性疾患を患わずに生きられる年数が約1年長くなる。もしこれを読みながらタバコを吸ったり、お酒を飲んだりしている人がいれば、生活習慣を考え直したほうがよさそうだ。

健康的なライフスタイルをどうやって築くか

ここで紹介した助言がどれも目新しく感じられなかったとしても、それらが重要でないことにはならない(ただし、どのような睡眠と運動の仕方、食事の内容とタイミングが最良かに関しては、これまで以上に科学的に精査されるようになっている)。

むしろ、長寿化の課題がかつてなく重要性を増すなかで、これらの助言に従うことの意義はいっそう高まっている。

社会と個人にとっての課題は、健康の面で好ましい行動を取りやすいライフスタイルをどうやって築くかということだ。

あなたがどのような働き方を実践し、1日をどのように過ごしていて、買い物をする際にどのような選択肢があるかを考えてみてほしい。エバーグリーン型のライフスタイルにつながるものがいかに少ないかに気づくだろう。好ましい選択を容易に、そして自然に選べるようにすることを目指すべきだ。

アンドリュー・スコット ロンドン・ビジネススクール経済学教授

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Andrew Scott

ロンドン・ビジネススクール経済学教授。ハーバード大学とオックスフォード大学で教鞭を執った経験もある。ロンジェビティ(長寿)フォーラムの共同創設者であり、スタンフォード大学ロンジェビティ(長寿)センターのコンサルティング・スカラーも務める。共著に、世界的なベストセラーになった『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』などがある。ロンドン在住。

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