「工場の人は本社の方針に従えばいい」 工場勤務を見下した「本社勤務の2年目社員」の顛末
「工場で働く人と、打ち合せする必要あったんですか?」
ある製造業の課長(42歳)は、その言葉を聞いて耳を疑った。発言の主は、入社2年目の本社勤務の女性社員である。工場との打ち合せ後に彼女の口から出てきたのである。課長が「どういうこと?」と問いただしたところ、彼女は悪びれる様子もなくこう続けたのだ。
「私は本社勤務ですから、工場の人はこちらの方針に従えばいいと思いますが……」
打ち合せ中から、課長は彼女の態度がおかしいことに気づいていた。目つきが厳しい。言葉尻がきつい。口調に悪意がにじんでいる。相手は10年以上勤めている工場の社員やエンジニア。それぞれ30代の中堅どころだ。彼らは明らかに戸惑っていた。
「今どき、本社マウント……?」
そこで今回は、この「本社マウント」がいかに時代遅れの感覚であるかを解説する。部下育成に悩むマネジャーは、ぜひ最後まで読んでもらいたい。
「本社勤務=偉い」という幻想
まず確認しておきたい。本社勤務だから偉いという考え方は、完全に時代遅れだ。
かつて日本企業では、本社のホワイトカラーが花形だった時代があった。工場や現場は「汗をかく場所」であり、本社は「頭を使う場所」。そんな暗黙の序列があった。しかし、その序列は今や崩壊しつつある。
冒頭の女性社員は、この古い先入観を強く持っているのだろう。大学を出て本社に配属された。工場勤務の人たちは自分より学歴が低いに違いない。だから自分のほうが上だ。そんな思い込みがあるのかもしれない。
しかし現実を見てほしい。10年以上現場で経験を積んだエンジニアと、入社2年目の本社勤務の社員。どちらが会社にとって替えの利かない存在か。答えは明らかだ。




















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