「元夫はASDの傾向があるため、何か物事に執着すると徹底的に調べ上げる特性があります。財産分与の話し合いでは共有管理していた預金通帳の入出金履歴一つ一つの使途を過去数年分すべて確認してきました。
離婚時、養育費について話し合おうと私の前年の収入から計算をしてこの金額、と提示したのですが前年はフルタイムでなく時短勤務だったため収入が少なく、養育費を多くもらう計算になっていました。元夫はその点に目をつけて不満をもらしたため、結局直近3カ月の収入で計算し直して金額を出し、弁護士を入れて離婚調停を行いました」
今は子育てに精一杯でパートナーはいらない
晴れて離婚が成立した後、成田さんは転職して別の病院で働き始めた。そのため、今の職場の人たちは成田さんが離婚をしたことを知らない人が多いという。
「今の職場は私の家庭事情を知らない人が多いので気が楽です。前職と同程度の収入で、前職より残業・土日勤務が少なく、休みも取りやすいので、子どもたちと一緒に過ごせる時間が増えたのが嬉しいです。離婚をしたことで、親の手を借りていることに対して夫に後ろめたい思いをする気持ちを持たなくてよくなりましたし、子どもの前で夫婦喧嘩をすることもなくなり、子どもたちに穏やかな時間を提供できるようになりました」
離婚後、新たなパートナーをつくる人もいるが、成田さんは正直新たなパートナーはいらないと話す。
「一番に子どもを育てることで精一杯というところがあります。元夫とももう関わりたくないのですが、養育費の取り決めをする際、年数回の面会交流も決まったので会っています。夫婦でなくても、子どもにとって元夫は「お父さん」なので」
元夫は子どもの近況を聞いてくることはないが、定期的な面会交流の連絡だけは欠かさないという。
「今は親に頼っている部分が大きいので、親がいなくなった後の見通しを立てておきたいです。人付き合いはあまり得意なほうではないのですが、ある程度行政の保健師さんや他のお母さんと仲良くしておいたほうがいいのかなと思っているところです」
今一番楽しい時間は一人でぼーっと過ごしたり、お散歩アプリを利用したりしている時間だと語る。忙しいシングルワーママは自分の時間が貴重だ。今、子どもは一番手がかかる時期だが、もう少し子どもが大きくなると自分の時間が増えそうだ。離婚しても経済的に困らないためには手に職を持っていることだと考えさせられるインタビューだった。
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