年間600万人も利用!「映画ランド」運営の裏側 《日本映画界への思いをジェイソン・ウォンCEOに聞く》

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それとmovは世界177の国と地域で配信しています。だから誰でもインストールすれば観られるし、インターフェースも多言語化に対応しています。現在は日本語と英語、それと繁体字と簡体字の中国語に対応しています。

――movはショートドラマを配信しています。今、ショートドラマは世界的に人気を集めていて、日本でも将来性の高いコンテンツだと言われています。

おっしゃる通り、今、ショートドラマの市場は世界的に大きくなっています。最初は無料で観てもらって、その後に課金してもらうというビジネスモデルのことをFTP(Free To Play)というんですが、これはゲームやマンガなどでもおなじみのシステムです。

一般的にショートドラマがはやっているのは縦型の画面だからだと言う人が多いのですが、そうではなくショートドラマのビジネスモデルがはやってるのだと思います。

やはりショートドラマの市場は中国とアメリカが先行しているので、ほかの国の方からも、なぜ日本でスタートするのか?なぜアメリカや中国でやらないのかとよく聞かれます。自分自身、英語、日本語、中国語が使えるので、やろうと思えば中国やアメリカでもビジネスはできるんです。

ただ自分のキャリアとしても、日本の大学で映画を学んで、というところからスタートしているので、むしろ日本に住んでいる人生のほうが長いんです。ですから自分にとって日本はもうひとつの故郷という感覚があるんです。

それと日本人にはレベルの高いクリエーターや俳優さんがたくさんいるのに、グローバルに展開しやすい環境がまだ整っていないため、世界的に知られずに終わってしまうことも多い。だからこそ日本のよさをちゃんと世界で発信したいなと思ったということもあります。

海外の人にもデジタルグッズで購入機会を

――ところでショートドラマだけでなく、映画パンフレットなどのデジタルグッズ販売などにもmovが使われている機会が増えています。そもそもmovではどのような展開を行っているのでしょうか?

僕がやりたいのは映像関連のものに全部流動性を持たせたいということ。たとえば紙の映画パンフレットの場合、海外の人たちが買いたいと思っても、日本の映画館に行かなければならないのでなかなか買えない。また実際に映画館に行っても完売で、買えないこともある。だから電子化することにしました。

電子化することによって世界の人たちがみんな買えるようになる。基本は映像だけでなく、その周辺のグッズなどもふくめて、すべてに流動性を持たせたいと思っています。

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