年間600万人も利用!「映画ランド」運営の裏側 《日本映画界への思いをジェイソン・ウォンCEOに聞く》

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――「映画ランド」のリリースは2014年ですが、このアプリをつくろうと思ったきっかけは?

僕自身、映画が大好きだったということがあります。たとえば予約をしようと思った映画館の席が埋まっていたら、また別の映画館のサイトにアクセスして。どこか別の空いている映画館を探すことになると思いますが、これをまとめて見られるサイトがないかなと思いました。

映画館に行くためのハードルを下げるためにも、そういうアプリがあればと思い、つくったところ、半年で20万ダウンロードしてもらえるアプリとなりました。ちょうどスマートフォンが普及しはじめる頃だったというのもタイミングがよかったと思います。

最初はスタッフ2人で手作業でやっていた

――オープンから10年以上たちましたが、振り返ってみていかがですか?

最初は挫折しかなかった。映画ビジネスがこんなに大変だとは知らなくて、何度もやめようかと思いました(笑)。当時はオンライン広告があまりない時期だったので、広告もなかなか取れなかった。

収益化できたのはローンチしてから2年後のことでした。だから最初の1、2年はスタッフも2人くらい、かつ手作業でやっていたので、僕もひたすら作品登録をしていました。それから2年ほどたって、100万ダウンロードを突破したときが、デジタル広告のニーズが増え始めた時期と重なって。それで一気に広告の売り上げが伸びました。

ただユーザーにとって便利になった反面、映画館の運営に貢献できていないなと感じていました。そこで映画館のシステムをつくろうと思ったのです。僕が目指したのは映画館の運営コストを下げて売り上げを上げること。そのためにユーザーと映画館の距離を縮めたい、そういう発想でつくりました。

――今でこそ映画業界もIT戦略が重要視されるようになってきましたが、以前はそこまで重要視されていなかったように思います。そんな中で映画業界に新規参入するのも大変だったのでは?

最初の5年か6年ぐらいは、お話を聞いてもらえる機会もなかなかつくることができなかった。それこそ皆さんに認知していただけるようになり、「映画館に行こう!」実行委員会にも入ることができたのもここ最近のことでした。ありがたいなと思っています。

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