歌麿による『婦人相學十躰』『婦女人相十品』などの「美人大首絵」は、たちまち江戸の町民の間で大きな話題となり、歌麿は最も人気のある絵師の一人として名を馳せることになった。
蔦重が危機的な状況から脱するきっかけに
また蔦重も「美人大首絵」のヒットによって、幕府の厳しい処分による危機的な状況から脱して、再び浮上する大きなきっかけをつかんだといえよう。
公私をともにした蔦重と歌麿。互いに刺激を与え合える名コンビとして、大きく進化を遂げていったのである。
【参考文献】
松木寛『新版 蔦屋重三郎 江戸芸術の演出者』(講談社学術文庫)
鈴木俊幸『蔦屋重三郎』 (平凡社新書)
鈴木俊幸監修『蔦屋重三郎 時代を変えた江戸の本屋』(平凡社)
倉本初夫『探訪・蔦屋重三郎 天明文化をリードした出版人』(れんが書房新社)
洲脇朝佳「寛政期の歌麿と蔦屋重三郎」(『國學院大學大学院紀要』文学研究科 2019年 第50号)
小沢詠美子監修、小林明「蔦重が育てた「文人墨客」たち」(『歴史人』ABCアーク 2023年12月号)
山本ゆかり監修「蔦屋重三郎と35人の文化人 喜多川歌麿」(『歴史人』ABCアーク 2025年2月号)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら