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日銀「利上げ後ズレ」どころか仕切り直しで円安は1ドル145円台...“賃金と物価の好循環”のロジックが崩れた要因はトランプ関税だけではない
植田総裁は会見で、中長期でみれば人手不足と“好循環“は継続するとしつつ、「やや誤算だった」ともこぼした。昨年半ばからの食品価格上昇による実質賃金抑制、それに「賃金上昇のサービス価格への波及が思ったほどではない」ことについてだ。賃金上昇が反映されるのは本来、サービス価格のはずだが、財価格の上昇に対して伸び悩んでいる。
この“誤算”は、賃金と物価の上昇が実は「好循環」などではなく、コストプッシュ型のインフレへの対応を迫られて賃金が上がっていただけだった可能性を示す。トランプ関税とは無関係の要因だ。
「利上げは仕切り直しで、再開時にはロジックも変わるだろう」と木内氏はみる。
ただ、利上げを一時停止していられるとも限らない。
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