日銀の政策金利予測をズバリ的中させてきた筆者が1月利上げと円安の関係を分析
日銀の1月利上げはすでに市場に織り込み済み
市場では1月24日の金融政策決定会合で日本銀行が0.25%ポイントの利上げを行うことが確実視されている。OIS(オーバーナイト・インデックス・スワップ)という金利スワップ市場でもほぼ100%利上げが織り込まれている。
筆者は昨年7月の利上げ前に「『日銀利上げ』の確率を過小評価すべきではない」、12月の利上げ見送り前に「明日発表!植田日銀に『12月利上げ』はあるのか」を書き、いずれもそのとおりの展開となったが、予想という意味では本稿の価値はもはや高くない。
12月の寄稿では「利上げの環境は整いつつあるが、『トランプ2.0』は短期的にはドル高につながる政策が多い。12月に利上げすると日銀は円安に対抗する『武器』を早々と失い、それを見透かした市場では円安が加速するリスクがある。したがって、日銀は1月まで利上げを待つだろう」と予想した。
実際、12月利上げは見送られたが、会合直後の記者会見で植田和男総裁は「次の利上げの判断に至るにはもうワンノッチ(one notch)の確度が欲しい」と発言し、利上げが遠くないことを示唆した。
市場で1月利上げの織り込みが進んだのは年明け14日の氷見野副総裁講演、15日の植田総裁の全国地方銀行協会での挨拶がきっかけであった。
ただし、昨年12月25日の日本経団連での植田総裁講演ですでにヒントは示されていた。それをこの時期の寄稿で示すのは「後出しじゃんけん」のそしりを免れないが、筆者がなぜヒントと感じたかを示すことで読者の参考に供したい。
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