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「円安を止めたいが利上げは辛い」日本のジレンマ 「まだ変動相場制で消耗してるの?」と言われそう

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約37年半ぶりの水準まで進んだ円安。阻止できるのか。手段はあるのか。

為替のボード
どうしても日本が「為替」を安定させたいなら…(撮影:梅谷秀司)
※本記事は2024年7月6日6:00まで無料で全文をご覧いただけます。それ以降は有料会員限定となります。

為替市場で円安に歯止めがかかっていない。

7月3日の東京外為市場では、一時1ドル=161円70銭台と、1986年12月以来、約37年半ぶりの安値をつけた。目先、円が買い戻される気配はなく、「なおも売られ続ける状況に変わりはない」(大手邦銀)という。

政府・日銀には円安阻止の圧力が強まる一方だが、残念ながら決め手はない。利上げや為替介入は対症療法にすぎず、現実問題としては「アメリカの景気が減速するのを願うしかない」(同)のが実情だ。

「利上げも辞さない姿勢」の効果続かず

前回5月のコラムで、マイナス金利を解除して「普通の金融政策」に戻った日銀について、「為替市場で急速に進む円安は、日銀の意思などお構いなく、『利上げ』催促を強める恐れがある」と予想した。そして、日銀を取り巻く状況は、この予想に沿った展開となっている。

また、「日銀は着々と為替隷属に向かいつつある」とも記したが、まさにそうなる方向だ。まずは、状況変化を簡単にまとめてみたい。

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