
IMFは成長率の大幅な低下を予測
トランプ政権による関税政策は、世界の貿易に甚大な影響を及ぼす。
IMF(国際通貨基金)は4月22日、2025年の世界経済見通しを発表。世界全体の2025年のGDP(国内総生産)成長率を1月時点の予測から0.5ポイント下げて2.8%とした。
2024年の成長率は3.3%で、2025年の成長率は3月下旬時点では、これより0.1ポイント低下という小幅な下方修正としていた。ところが、ドナルド・トランプ大統領が4月2日に公表した大規模な相互関税によって、見通しが一気に悪化したのだ。
アメリカは1月予測から0.9ポイントの下方修正で、成長率は1.8%と予測されている(2024年は2.8%)。 一方の中国は、1月の4.6%から4.0%に引き下げられた(同5.0%)。
日本の成長率は1月の1.1%から0.6%に下方修正された(同0.1%)。ユーロ圏の成長率は0.8%と予測されており、ドイツの成長率はゼロ%と見込まれている。
このように世界全般で成長率の低下が予測されているのだが、GDP成長率という概念は抽象的なので、影響の大きさを実感しにくい。そこで、上で述べた中では最も影響が大きいアメリカと中国について、影響の具体的な状況を見ることとしよう。
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