「これで彼とだめになったら、どうしてくれる!」女性客の怒り再燃。婚約指輪をめぐる攻防の結末は?【後編】
ある社会現象に対して、当百貨店ではどう判断するか、といったような内容でした。先方は名乗らなかったので、最初は一般の方だと思ったのですが、話している途中でAさんだとわかりました。
ほめることの効用
最初からどうも変な話し方でした。なにか「引っかけてやろう」というようなものです。
引っかかったらからまれそうな話法でしたので、こちらも慎重に対応しました。充分に注意したせいか、10分弱で何ごともなく終わりましたが、こうしたエピソードからもわかるように、彼女は常に、どこかに不満をぶつけて生きるタイプだったようです。
なお、Aさんのように気分の浮き沈みが激しい方からの苦情はよく受けましたが、陽気なときのほうが、私はやりづらかったです。
沈んでいるときに、先方の気分をよくする話法は難しくありません。しかし、陽気なときは、ちょっとでもおかしな話をすると突っ込まれます。できる限り聞き役に徹し、話すときは言葉を充分に吟味しなければならないのです。
また、相手の心理状態(Aさんの場合は、うまく結婚までこぎつけることができるか、心配している点)を慎重に読んで、対応することは欠かせません。
Aさんとのやりとりの際は、見えない婚約者の男性をほめあげました。それがうまくおさまった理由の1つかもしれません。
なお、Aさんはその後も店によく現れました。何事もなかったような態度でした。
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