「あのときが一番つらかった」「またいつもの…」パーキンソン病を発症した80代母親を介護した娘の”本音” 診断までの経過や治療法、治療費は?

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パーキンソン病を患った母(右)と介護をする父(写真:Aさん提供)
今年3月、テレビの情報番組などで司会を務め、人気を集めたタレントのみのもんたさんの訃報が報じられた。報道によれば、みのさんは食事をのどに詰まらせ救急搬送された後、意識不明の状態が続いていたという。嚥下障害の背景には、2020年に公表したパーキンソン病の影響があったと推察されている。
これまで1000人を超える患者を在宅で看取り、「最期は家で迎えたい」という患者の希望を在宅医として叶えてきた中村明澄医師(向日葵クリニック院長)が、“在宅ケアのいま”を伝える本シリーズ。
今回のテーマは、65歳以上の100人に約1人が発症するという、意外と身近な難病「パーキンソン病」についてエピソードを元に解説する。

パーキンソン病とはどんな病気?

A子さんの近所に住む母親(80代)が進行性の神経変性疾患であるパーキンソン病と診断されたのは、今から5年ほど前。以来、夫(A子さんの父親)が介護しながら、自宅で生活していました。

A子さんは私の知人で、母親は私の患者さんではありませんが、折に触れてパーキンソン病の母親についての悩みをA子さんから聞いていました。

パーキンソン病は、やる気などを引き起こす神経伝達物質の1つ、ドーパミンが減ることで生じる病気で、国の定める指定難病になっています。

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