窪田:野球の練習法などの動画もたくさん出ていますよね。雑多な情報のなかから、どれを選んだらいいのか……。
古田:それはおっしゃる通りで、実際にプロ野球で活躍している選手に聞いても、全然違うことを言いますからね。何が正解かは僕もわからない(笑)。
ただ、自分で探すなかで「このやり方がいいな」というものがあれば、それを試してみる。また次の方法が見つかったら、それもやってみる。少しでも関心があれば、取り入れていくのがいいと思います。そのうちに、だんだんと努力の方向性が定まっていくはずですから。
近視は「見えづらい現象」ではなく、想像以上に危険な疾患
古田:今回の対談をきっかけに、窪田先生の『近視は病気です』を読みましたが、いろいろ知らないことばかりで衝撃的でした。僕自身は、近視になってもメガネをかければいいと思っていたのですが、実は近視は将来的に眼病にかかる可能性が高くなるので、予防しなければならない疾患なのだと。

窪田:そうなんです。日本ではいまだに近視が単に「見えづらい現象」のように軽く考えられていますが、アメリカの全米科学アカデミーの発表では「近視を病気と分類すべき」とはっきり示されているんです。日本ではまだまだ危機感を持たれていないので、まずはこうした情報を広めていきたいと思っています。
しかも、特に6~12歳の目が成長する時期に、1日2時間の屋外活動をすれば近視が抑制できることがわかっているので、野球をはじめとした屋外スポーツは特にお勧めです。

古田:僕は趣味でゴルフやスキーをするのですが、大人になってからでも外に出て遠くを見ると、やはり目がすっきりします。子どもにとっては、屋外で遠くを見ることが近視予防にもなるんですね。
窪田:おっしゃるとおりです。古田さんが育成に関わっている少年野球の子どもたちにも、ぜひ1日2時間の屋外活動の大切さを伝えてもらえたらうれしいです。今日は貴重なお話をありがとうございました。
(構成:安藤梢)
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