「なぜ、名作には“桜”が登場するのか?」桜といえば思い浮かぶ作品…あまりに美しい《実在する桜のロケ地》“5選”を訪ねてみた

長かった冬がようやく終わり、東京でも桜の開花が宣言されて、今年も全国各地で桜を楽しめる季節となりました。
古来、桜の咲き誇る様子は、日本の春を代表する風景。スクリーンの世界でも、古くは『細雪』(1959年公開)における京都府嵐山の桜に代表されるように、桜は観客を魅了しつづけてきました。
そんな「桜」が印象的に登場する名作とそのロケ地を紹介し、その共通点と秘密を探ります。
「桜」がなくてはならない「あの名作」
今年2025年秋に実写映画化が予定されている、新海誠監督のアニメーション映画『秒速5センチメートル』(2007年公開)。タイトルの「秒速5センチメートル」は、桜の花びらが舞い落ちるときの速度の意味。まさに、桜がテーマとなった作品であると言えます。
本作は、『桜花抄』、『コスモナウト』、『秒速5センチメートル』の3部作で成り立っており、その第1部『桜花抄』では、主人公たちが通う小学校のある町として、東京都渋谷区の参宮橋や代々木公園周辺の桜が、作品内に印象的に登場します。


第1部で印象的に取り上げられた「桜」が、第3部では成長した主人公たちの背景として再び描写されます。「桜」は、別れと出会いの時期である3月を象徴する風景として、欠かせない存在なのです。
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