「なぜ、名作には“桜”が登場するのか?」桜といえば思い浮かぶ作品…あまりに美しい《実在する桜のロケ地》“5選”を訪ねてみた

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

桜はさまざまな作品に彩りを与え、その作品を象徴するようなビジュアルを作り出します。桜のある風景が、日本の春を象徴するものであるということは、日本人だけでなく、近年増えている外国人観光客の多くも認めるところでしょう。

事実、この時期に日本を訪れる外国人観光客の52%が、訪日旅行で体験したいことについて、「桜の鑑賞」と挙げています(「DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査 2022年度版」による)。

実際の生活の中でも、桜は、出会いと別れ、特に新生活や卒業といった人々の心に深く刻まれる出来事の背景として登場することは少なくありません。人生における感動的なシーンに彩りを添えることから、桜は情景として描きやすいモチーフなのです。

懐古園
「懐古園」の夜桜も美しい(写真:高原鉄道/PIXTA)

とはいえ、簡単には撮影できない

そのため、映像制作者なら、何とか印象的に桜を登場させたいと思うものでしょう。一方で、そこは自然現象を相手にする難しさがあります。

日韓合作のドラマ『愛のあとにくるもの』(2024年配信)は、東京都武蔵野市の井の頭恩賜公園でロケをしましたが、開花が想定よりも遅れて撮影自体が延びてしまい、ロケ地のコーディネートをした東京ロケーションボックスの担当者も調整に苦労したようです。

井の頭公園
休日には多くの人でにぎわう「井の頭恩賜公園」(写真:Masa/PIXTA)

さらに桜も見ごろになると、どうしても花見客が集中するため、撮影の許可取りには一苦労なのです。

また、映画『彼らが本気で編むときは、』(荻上直子監督、2017年公開)では、東京都稲城市の桜の名所「稲城北緑地公園」でお花見のシーンが撮影されました。「満開の桜の下で」という条件だったことから、スケジュール通り咲いてくれない桜のために、ロケの日程を後ろ倒しにするなど調整が大変だったと、荻上監督は後日のインタビューで語っています。

稲城北緑地公園
土手沿いにずらりと桜の樹が植えられている「稲城北緑地公園」(写真:Ran/PIXTA)

そうした苦労を経て印象的なシーンの撮影に成功した作品たちは、これまで多くの観客を魅了してきました。この春、「桜のロケ地」で名作を思い浮かべながらお花見をしてみるのもいいかもしれません。

古関 和典 ロケ地研究家、コンテンツツーリズム研究家

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

こせき かずのり / Kazunori Koseki

1973年神戸市生まれ、早稲田大学政治経済学部卒業後、旅行会社に入社。映画『のだめカンタービレ』のヨーロッパロケを担当して以降、社内でチームを立ち上げ、数多くの映画、テレビドラマ、アニメ等のコンテンツ制作の業務に携わる。2016年、TIFFCOMにおいて、『日経エンタテインメント!』と共催で「全国ロケ地セミナー」を開催し、その活動が同誌でも紹介される。2023年、法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了。

現在は業務の傍らでロケ地研究家として「ロケ地ラボ」を主宰し、各大学や地域での講演も行っている(2015年以降、内閣官房より「地域活性化伝道師」の委嘱を受け活動)。2021年、フジテレビ『超逆境クイズ!!99人の壁』に「ジャンル=ロケ地」でチャレンジャー出場、グランドスラム達成。コンテンツツーリズム学会理事。

ブログ:https://ameblo.jp/chiiki-media/

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事