4月から育休給付金が”実質”手取り10割に!複雑すぎる制度を社労士がわかりやすく解説!支援拡充も片働き世帯にそびえる≪35万円の壁≫

男性の育児休業取得率は2016年度に3.16%でしたが、2023年度には30.1%と大幅に上昇しています。ただ、女性(84.1%)と比べれば依然として低い水準です。
男性の育休取得を推進するための新たな一手として、「出生後休業支援給付金」が2025年4月から創設されます。従来の育児休業給付金等とあわせ、最大28日間は「手取り10割相当」の給付金が得られるようになります。
実質的に手取り10割になるなら、育休を取ってみようと思う人も増えるはず。一方で留意点もあり、ルールをよく理解したうえで検討したいところです。
この記事では、新制度の概要と注意点を紹介します。
育休に関する給付金は3種類
まずは全体像を把握しておきましょう。
育児休業・産後パパ育休を取得した人が受け取れる給付金には3種類あります。
② 出生時育児休業給付金(2022年10月~)
③ 出生後休業支援給付金(2025年4月~)
この時点で、「複雑だ」と感じる人もいるかもしれませんが、1つずつ説明していきます。なお、本稿では説明をわかりやすくするために、男性は「産後パパ育休(出生時育児休業)」を取得することを前提とします。
男女ともに、原則として子どもが1歳に達するまでの希望する期間、育児休業を取得することができ、この期間に対応して受給できるのが「育児休業給付金」です(女性の場合は、産後休業8週間を経て育児休業が始まります)。
産後パパ育休は、産後8週間以内に28日を限度として2回に分けて取得できる休業で、基本的に男性が取得することを想定しています。この期間に対応して、一定の要件を満たすと受給できるのが「出生時育児休業給付金」です。「育児休業給付金」と重複して受給することはできません(28日を超えて休業を希望する場合は、育児休業を取得し育児休業給付金として支給申請することができます)。
子の出生直後の一定期間に、両親ともに(配偶者が就労していない場合などは本人が)、14日以上の育児休業(産後パパ育休を含む。以下同じ)を取得した場合に、出生時育児休業給付金または育児休業給付金と併せて最大28日間支給されるのが「出生後休業支援給付金」です。
「出生時育児休業給付金」の給付率は、休業開始時賃金日額の67%。「育児休業給付金」の給付率も、育休180日目までは67%です。これに「出生後休業支援給付金」の13%が加わることで、それぞれ給付率は合わせて80%となります。育児休業中は、原則として健康保険・厚生年金保険料(社会保険料)が免除され、育児休業給付金は非課税であることから、実質的な手取りが10割相当になる、というカラクリです。
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