「うちは安全性を考えて小麦粉は国産を使っています」という人がいます。
この国産表記ですが、少し前にちょっと話題になった件があります。
それが「国内製造」という表示です。つまり小麦粉の原材料表記に「小麦(国内製造)」と書かれているものがあるのです。
これを見て「これは国産なのだ」と思ってしまう人がいるのです。
みなさんはどう思いますか? パッと見たら誤解してしまいそうですよね。
じつは「国内製造」と書かれている小麦粉は、ほぼ100%「外国産」と思って間違いありません。
「輸入小麦」を国内加工すれば「国内製造」となる
小麦粉の食品表示はまぎらわしいのです。加工食品は最も多く使われる原材料について、以下のようなルールがあります。
・加工原料の場合は「加工地」を表記する
というものです。
ここでいう「生鮮原料」とは肉や生野菜のような、スーパーの「生鮮食料品」だけを指すのではなく、大豆や小麦などの未加工の原料も入ります。「小麦」は生鮮原料ですが、「小麦粉」の場合は加工原料です。
本来ならすべての食品の産地を表示すべきなのですが、加工食品の場合は「原材料の産地をすべて特定するのが困難」という理由で「加工地」を表記すればいいということになっています。
小麦粉も「小麦を粉にした加工品」ですから、加工地を表示すればいいわけです。「輸入した小麦」を国内で製粉すれば「小麦(国内製造)」と書けます。
しかし、産地が特定できる場合は表示してもOKなのです。
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