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日本で「子を産みたくない」女子たちが語れない訳 「産まない側」の女性たちが感じている孤独

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産んだ女性が、欲しくて産んだ場合と、「できた」から産んだ場合など多様な要因があるように、産まない女性も、明確な理由がある人もない人もいる。ない人は、ハラスメントを与える相手に、理由をひねり出して差し出さざるを得ない場合がある。

貧困と子どもを「産む」「産まない」の関係

若林さんが特に共感した取材相手の1人が、婚活して結婚した専業主婦の女性。子どもの頃から結婚も出産もしたくなかったが、取材時に37歳だった彼女は、挑戦した医師の道に進めず、非正規雇用の仕事を渡り歩いてきた。

生活のために婚活した際、アプリの「子どもが欲しい」欄は⚪︎を入れた。婚活で出会えた夫とは休日に小旅行をし、自宅でも会話が弾む。避妊はしていないが、子どもが生まれても愛せる自信がなく「この幸せが、子どもができたら壊れてしまうのはたしかです」と断言している。

この取材で若林さんは、「貧困と子どもを『産む』『産まない』の関係をすごく考えました」と話す。「自立心はあるのに生活費を稼ぐのが難しい。ワーキング・プアの女性の人生は、結婚とすごく絡み合っているんです」。

若林さん自身は、「就職氷河期の次の世代」ではあるが、女性が安定した雇用を得る困難は続いている。『令和4年版 男女共同参画白書』によると、2001年の非正規雇用者の割合は女性が53.6%と半数を超えているのに対し、男性は21.8%にとどまる。

私は若林さんの大学の先輩に当たるが、バブル最盛期だった私の学生時代、同級生たちはこぞって就職の道を選んだ。女子大生も就職するのが当たり前の時代になった、と思っていた。

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