前回配信した「新卒採用が多いが勤続年数も長い会社ランキング」では、企業の新卒占有率が徐々に低下していることを紹介した。そして、それは中途採用が増加傾向にあることも意味している。
そこで今回は、『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)』2025年版の掲載データを使い、2024年4月新卒入社者(一部、通年採用や第2新卒等を含む)と、2023年度の中途採用者数の合計に対して、中途採用者が占める割合を「中途採用占有率」として算出した。
このうち採用人数が新卒・中途合計20人以上かつ中途採用占有率が50%超、平均勤続年数が15年以上の企業を中途採用占有率が高い順にランキングした。なお、中途採用者数には、非正規社員から正社員への登用を含む場合がある。
独自の採用ポリシーを掲げ、中途採用に積極的な会社はどういったところがあるだろうか。
ランキング上位の企業はここ
1位のバルカーは中途採用占有率が100%(中途採用人数23人、以下同)。配管の液・気体漏れを防ぐシール材の老舗メーカーで、工業用パッキンでは国内首位。退職した従業員の再雇用制度などを導入している。ただ、同社では2024年に、執行役員など幹部社員による水増し請求などの不正行為が発覚。同年11月に再発防止策を講じている。
2位のIDECは93.5%(29人)。制御機器の専業総合メーカーで、工場用の操作スイッチや表示ランプで国内シェア首位。新卒では技能伝承のために、修士や高専卒など幅広い理系学生を採用している。一方で非正規社員からの正社員登用も積極的に進めるなど、キャリア採用とその後の適正配置による人材の育成・活性化を進めている。退職した従業員の再雇用制度を設けており、利用実績もある。
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