新築住宅の「アフターサービス」使いこなしのコツ メンテナンス費用削減 知らないと損するかも

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しかし、当然ながら法律で定められている部分以外にも、不具合が発生することはあるだろう。そこで多くの売り主は、法律で定められた範囲を超えて、一定期間に限って独自の保証を提供する「アフターサービス」を設けている。

この「アフターサービス」の内容は売り主によって異なるものの、引き渡し後、主に2年間を保証期間と設定していることが多く、アフターサービス基準として定められた範囲や事象については、原則として無償で実施される。

つまり一定期間、無償で修繕を受けられる買い主の権利であり、適切に活用すれば、将来的なメンテナンス費用の削減にも役立てられるのだ。

外壁や窓周りのシーリングは要注意

ではアフターサービスでは、具体的にどのような修繕を依頼できるのだろうか。無償で修理してもらえる範囲は売り主によって異なるものの、ここではよくある修繕の例を3つ取り上げてご紹介しよう。

1. シーリングの不具合と雨漏りリスク

アフターサービスの期間内で、不具合が起きていないか、最も注意しておきたい箇所の代表例が、外壁や窓周りのシーリングだ。

シーリングとは、外壁の継ぎ目やサッシまわり、キッチンや浴室などの水回りに使用される、ゴム状の防水材のこと。外壁材同士や、外壁とサッシなどの部材間、すき間を埋めることで、雨水など外からの水の浸入を防ぐ役割を担っている。

このシーリングに施工不良があると、2年を待たずにひび割れや部分的な剥がれが生じたり、すき間が発生したりする可能性がある。そのまま放置すると防水性が損なわれ、雨漏りなどの原因にもなりかねない。そのため定期的にシーリングの状態を確認し、不具合があれば保証期間内に補修を依頼することが重要だ。

「少々雨漏りが発生しても、10年の保証期間内に直せばいい」と考える方もいるかもしれない。しかし、雨漏りをはじめとする水漏れの対応には想像以上に時間がかかる。

まず原因の特定を行ってから補修範囲の確定がなされるため、1~2カ月かかることも珍しくなく、工事期間が長期にわたるケースも少なくない。加えて工事する範囲をめぐって、居住者(施主)側と住宅メーカー・工務店との認識に差異が生じ、双方の思いがすれ違う事例も多い。

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