ここから野手組、投手組に分かれてシートノック(守備位置についてノックを受ける)や投内連携(投手が参加した、バント処理やバックホームなど状況別の守備練習)を行う。投手はブルペンに入って投球練習を行う。
練習は原則としてユニフォームで行う。選手はこの間、頻繁にアンダーシャツを着替える。ウォーミングアップの開始からシートノックなどチーム全体練習が終了するまでは、2時間半程度。昼過ぎにはチーム全体の練習は終わってしまう。
練習が長かった少し前までの春季キャンプでは「キャンプの掛け持ち見学」も可能だったが、昼には全体練習が終わる今は難しくなった。
あとは個々の選手がバッティングゲージを使っての打撃練習や、守備練習、ブルペンでの投球などを行う。フォームの改良など特定の目的を持つ選手の中には、室内練習場でコーチやアナリストなどとマンツーマンで練習する選手もいる。
「贅肉」を絞った、かつてのキャンプとの違い
かつての春季キャンプは、オフの間にたっぷり休養を取って(取り過ぎて)、でっぷり太ってキャンプインする選手がいた。昭和の阪神は、たとえば田淵幸一や遠井吾郎、江夏豊、川藤幸三など巨体の選手がキャンプ地に来て「阪神部屋」と揶揄されたこともあった。こういう選手は最初の10日間くらいはひたすら走って「贅肉」を絞ったものだ。
しかし、今はベテランから若手まで、大部分の選手が「明日からでも試合ができる」コンディションでキャンプインする。以前は1クール(4~5日)目は、ブルペンでの投球練習はほとんどなかったが、今は2月上旬でも普通にブルペンで投げている。
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