「プロ野球キャンプ」昭和と令和で全然違う実態 昔はひたすら走って「贅肉」を絞っていたが…

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日本ハム名護キャンプ(写真:2023年筆者撮影)

沖縄はモノレールが通っているが、これを利用できるキャンプ地は巨人(壷川駅)、ヤクルト(浦添前田駅)の2つだけ、あとは公共交通ならバス移動となる。那覇バスターミナルからそれぞれのキャンプ地に直通バスが出ているが、DeNA、中日キャンプまで30分、広島で50分、楽天、阪神で1時間、日本ハムは1時間半ほど見ておく必要がある。

沖縄もレンタカーが便利だが、那覇空港近辺のレンタカー店は、コロナ禍で一気に減ったこともあり、今は取りにくくなっている。

ただ、近年、ハローサイクリングのサイクルポートが多数できているので、那覇市からなら巨人、DeNA、ヤクルトのキャンプ地くらいまでは電動自転車での移動が可能だ。

ほとんどが「入場無料」

沖縄県の気候は2月でも最低気温が15度前後と極めて温暖。石垣島はさらに暖かく、タクシーに乗れば冷房がかかっている。それだけに始動は宮崎よりも早く、9時台に選手はグラウンドに姿を現す。また投手のブルペン入りも早い。

選手の仕上がりが早いので、午後から練習試合が行われることも多い。沖縄は9球団がキャンプを張っているうえに、韓国プロ野球(KBO)のKIAタイガース、サムスンライオンズなどもキャンプを張っていて、交流戦が行われることもある。

石垣島ロッテキャンプ、台湾楽天モンキーズのイベント(写真:2020年に筆者撮影)

石垣島のロッテキャンプには毎年、台湾の楽天モンキーズが遠征して交流戦を行っている。この際には、人気の楽天ガールズもやって来るので、それを目当てのファンも多い。今年は2月15日(土)16日(日)の予定。

沖縄県のイベントは1市町村1キャンプだ。キャンプ地では地元店舗がブースを出している。ヤクルトキャンプ(浦添市)のサーターアンダギー、楽天キャンプ(金武町)のタコライスなど名店の出店もある。

プロ野球春季キャンプは、ソフトバンクのメイングラウンドが有料指定席になっているなど、一部を除いてほとんどが「入場無料」だ。プロ野球選手に一番近い距離で「春の訪れ」を感じてみてはいかがだろうか。

広尾 晃 ライター

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ひろお こう / Kou Hiroo

1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライターやプランナー、ライターとして活動。日米の野球記録を取り上げるブログ「野球の記録で話したい」を執筆している。著書に『野球崩壊 深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!』『巨人軍の巨人 馬場正平』(ともにイースト・プレス)、『もし、あの野球選手がこうなっていたら~データで読み解くプロ野球「たられば」ワールド~』(オークラ出版)など。

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