日本プロ野球とMLBで広がる「経済格差」の残酷 メジャーリーガーになれば悠々自適ではない

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(写真:© 2024 Bloomberg Finance LP)

日本社会全体のレベルで言っても、昨年最大の話題は「大谷翔平」だった。ウクライナや中東の戦争や、アメリカの大統領選など、世界は大揺れに揺れているし、国内でも首相が交代するなど、大変な年ではあったが、人々はそれだけに「手放しで喜ぶことができる」話題に飛びついたと言ってもいいだろう。新年早々には「おめでた」の話題まで振りまいた。

野茂英雄がMLBに挑戦してから今年で30年、今や日本出身のメジャーリーガーは、70人を超えている。

日本出身のメジャーリーガーの立ち位置

ほんの短期間の在籍に終わった選手を除いて、彼らの多くは引退後もMLBと何らかの関わりを持っている。MLBに行かなかった多くの元プロ野球選手とは異なり、NPB球団や日本球界と関わりを持っていない人も多い。
そもそも、元メジャーリーガーの中には定まった仕事に就いていないのではないかと思われる人もいる。

今年、日米での野球殿堂入りが確実視されるイチローは「シアトル・マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター」という肩書こそ持っているが、ユニフォームを着て選手につきっきりになって指導をしているようには見えない。

またすでに日本野球殿堂入りをしている松井秀喜もニューヨーク・ヤンキースで「GM特別アドバイザー」となっているが、彼も同様だ。にわかに「読売巨人軍監督就任待望論」が出てきているようだが、彼がそれを受諾するかは微妙だろう。

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