松屋が「本気のガチ中華」で投入した商品の"正体" 「中華一番」の作者も唸る「水煮牛肉」の実力

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「激辛」と「中華」、2つの強いフックが話題を引き寄せた

「水煮牛肉」が話題になったのは、「激辛」と「中華」、強いフックをもつキーワードが2つ掛け合わさったことが要因だろう。

まずは「激辛」について。世の中には激辛料理に目がないマニアが存在する。辛さの耐性には個人差があり全く受け付けない人もいる一方、好き好んで辛さを追い求める人たちも。そうしたコアなファンに支えられる激辛の食品や飲食店は多数ある。

そもそも「激辛」という言葉が登場したのは1980年代半ばだ。そこから現在に至るまで、激辛ブームはスタイルを変えながら幾度となく起こっている。

最初のブームは、1984年に湖池屋が発売したスナック菓子「カラムーチョ」が火付けとなり、辛さをウリにした菓子や即席ラーメンが次々に登場したこと。そこから1990年代に入ると、タイやベトナムなどのエスニック料理が流行り、そこに由来する激辛ブームが発生。

さらに2000年代には「冬のソナタ」の大ブームから今度は韓国料理による激辛ブームが追随した。

2000年代の半ばになると、世界一辛い唐辛子を謳うハバネロを使った菓子「暴君ハバネロ」が発売されるなど、これまでの激辛ブームよりもより一層の辛い、常識はずれの辛さを追求した”超”激辛ブームが起こる。激辛ラーメンの「蒙古タンメン中本」が注目され始めたのもこの頃だ。

さらに2010年代半ばから現在では、辛さに加えて「痺れ」の味覚もブームに加わった。四川料理に多く使われる山椒による舌がピリピリと痺れる感覚にハマる人が続出。辛さと痺れを表す「麻辣(マーラー)」という言葉から、「マー活」という言葉も登場した。

こうした麻辣系の四川料理が楽しめるイベント「四川フェス」は年々盛り上がりを見せており、四川風の担担麺や麻辣湯(マーラータン)、火鍋の専門店も人気だ。

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