前回は、グラフィックデザイナー・佐野研二郎氏の五輪エンブレム騒動を起点に、私たちが仕事に取り組む上で、つねに折り合いをつけておきたい不安や恐怖の予防策について考えました。
さて今回は、「ゴン中山」こと、元サッカー日本代表の中山雅史選手を取り上げたいと思います。
JFLアスルクラロ沼津への3年ぶり現役復帰について、その決断に至るまでの動機を探りつつ、スポーツジャーナリスト・時見宗和氏と中山選手の共著『魂の在処(ありか)』(幻冬舎)や、最近のインタビュー、さらには現役時代のインタビューを参考に、”輝き続ける人”の思考術を、アンガーマネジメントの観点で検討してみます。
「内発的動機づけ」は、実直に突き進めるパワー
『魂の在処』に、以下のような一節がありました。中山選手の言葉です。
この一節から読み取れるのは、中山選手の復帰へのモチベーションには「内発的動機づけ」が強く作用したということです。
これは好奇心や関心によってもたらされる動機づけのことで、金銭的な報酬などの賞罰に依存しない行動のことを言います。このような動機にもとづく活動からは、自発的に思考し問題解決するための自律性、解決によってもたらされる有能感が得られるとされています。
中山選手は、2012年に事実上の現役引退を表明していますが、『魂の在処』では次のように語っていることに注目です。
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