前回のDV問題に引き続き、今回も夫婦の問題を取り上げます。
昨今、ネットや雑誌の記事、テレビ番組などで「子どものいない夫婦」についての話題が頻繁に取り上げられています。彼らに対し、他者から投げかけられるさまざまな声には、批判的で心ないものも多く、「子なしハラスメント」などと言われたりもします。
そこで今回は、このテーマについてアンガーマネジメントの切り口で検討します。他人と自分の感情に振り回されず、悔いなき人生を送れるような方策について、じっくり考えてみましょう。
「子を持つ必要はない」に20~30代の6割は賛成
厚生労働省が発表している「国民生活基礎調査」を見てみると、核家族世帯数に占める「夫婦だけで子どものいない世帯」の割合は、年々増加の一途をたどっていることがわかります。1970年には18.9%だったのが、1990年には27.7%に、2000年には35.0%、直近2015年には39.2%と、4割近くまで増加。もちろん、すべてが子育て世代ではありませんが、より当たり前の選択肢になっているのは確かでしょう。
少し古いデータとなりますが、内閣府が2009年12月に発表した「男女共同参画社会に関する世論調査」によると、20代・30代の約6割は「結婚しても必ずしも子どもを持つ必要はない」という考えに「賛成」の意を示しているそうです。
芸能界のおしどり夫婦として有名な唐沢寿明さん・山口智子さんのご夫妻には、子どもがいません。今年の初め、山口さんが「子どもを作って育てる人生を望んでいなかった」「(そのことに)一片の後悔もない」と雑誌のインタビューで語ったことは、大きな話題になりました。
子どものいない有名人夫婦はたくさん存在します。松任谷正隆さん・由美さんが結婚するときの唯一の条件は「子どもを作らない」であったと言われています。理由は「ユーミンらしさが失われるから」だとか。そのほか、アスリートではイチロー選手・弓子夫妻、武豊騎手・量子夫妻、お笑い芸人では上島竜平さんや出川哲朗さんのご夫婦、また「今でしょ!」の林修先生と医師の奥様も、夫婦お2人で暮らしていることが伝えられています。
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