輝き続ける人には、巧みな「愛され力」がある ゴン中山、現役復帰までの「言葉」に学ぶ!

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実際、中山選手は現役時代のインタビューで記者から「あなたはどうしてそんなにみんなから愛されるんですか?」と質問されたのに対し、「サッカーがヘタクソだからじゃないんですか」と答え、周囲を和ませました。

さらに、中山選手ならではの「愛され力」を感じさせるエピソードとして、以下のようなものもありました。

しばらく会っていなかった友達が突然やってきて、酒を飲もうと誘われる。友達の誘いを断ることがストレスになるのなら、翌日の朝早くから練習があったとしても遊んだほうがいい。アルコールを遠ざけることがストレスになるのなら、飲んでもかまわないと思う。
たいせつなのは、立ち止まったぶんをすぐに取り返すこと、開いた穴をすぐに埋めることだ。「明日にしよう」は絶対にやってはいけない。開いた穴を放っておくと、どんどん崩れていく。

 

「愛され方」と併せて、問題を先送りにしない「自律性」の強さもうかがえますね。問題の先送り・先延ばしは、私たちの不安を増やし、不安からの焦り・苛立ちにもつながります。中山選手の巧みな感情コントロールはこうした点にも潜んでおり、さらに感情面については

1年365日、途切れることはない。
すべては欲からはじまる。向上心も欲。
こうなりたい、こうしたいという欲が身体を動かし、願いをかなえるのだと思う。

 

といった表現をされており、自身の目標管理と直結させているところにいっそうの「冷静さ」を感じます。 

「意味報酬」で確立されるゴンブランド   

冒頭に「内発的動機づけ」のことを書きましたが、この対極にあるのが「外発的動機づけ」で、これはたとえばテストで高得点を取るためにする勉強、昇給を目指して頑張る仕事などを指します。

ここで改めて中山選手の「報酬」に関する言葉を見てみると、

お金を稼ぐためにサッカーをやっているのかと聞かれたら、そうではないと答える。
たいせつなのは毎日サッカーできることに感謝すること。サッカーに対する真摯な姿勢を見てもらい、共感してもらい、応援してもらうことだと思う。
いつまでも“ゴン”をプロフェッショナルであり続けたい。

 

と、金銭報酬がサッカーをする動機になっていないことを強くアピールしています。

モチベーションにかかわる企業コンサルを手掛けるリンクアンドモチベーションの小笹芳央会長は、金銭以外の報酬のことを「意味報酬」と呼んでいます。同氏は、強い組織には「金銭報酬」に加え、リーダーへの心酔、仲間との絆、仕事に内在する使命感、自己の成長感などの「意味報酬」を、構成員に与えられる仕組みがある、と指摘しています。

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