バイデン「日鉄のUSスチール買収阻止」その後は? 最終的に判断を下すのはどこになるのか

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ペンシルベニア州にあるUSスチールの製鉄所(写真:Justin Merriman/Bloomberg)

12月11日付のブルームバーグが引用した匿名の情報筋によると、アメリカのジョー・バイデン大統領は、12月22日ごろの対米外国投資委員会(CFIUS)による審理の結果を受けて、日本製鉄によるUSスチール買収を阻止する意向だという。

また、イギリスの『フィナンシャル・タイムズ』紙によると、省庁間の会議で、国務省、国防総省、財務省の専門職員は、重大な安全保障上の問題はないと主張したが、他の職員は問題があると訴えた。とはいえ、CFIUSの実際の政治的任命権者である内閣官房長官は通常、大統領の意向に沿った結論を出す。

トランプ次期大統領の手に委ねられる

仮にバイデン大統領が買収を認めない場合、日鉄とUSスチールは「このプロセスをめぐって訴訟を起こす構えだ」とブルームバーグは書いている。そうなれば、この問題はドナルド・トランプ次期大統領がホワイトハウスに復帰するまで決着がつかないだろう。

その場合、すでに合併プロセスが始まっていれば、トランプ氏は「国際緊急経済権限法(IEEPA)」に基づく大統領権限を使って、合併を阻止したり、解消したりすることができる。

つい数日前、トランプ氏はこうした買収を禁止すると繰り返し語り、財政的にも技術的にも苦境に立たされているUSスチールを 「再び強くする」ために関税と税制優遇措置に頼るとしている。ブルームバーグの報道が正しい場合、買収が成功する道筋は見えにくい。

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