突然ですが、あなたは今疲れていませんか?
長きにわたって疲労を研究してきた医学博士・片野秀樹氏の著書『休養学:あなたを疲れから救う』では、疲れることを予見して、前もって休んでおくことを推奨しています。
自分の体を「天気予報」できるようになれば、上手なタイミングで休むことができると語るのは、筋肉をほぐしながらピラティスの動きで体を鍛える「ほぐピラ」の考案者として知られるパーソナルトレーナーの星野由香さん。
星野さんは「休養学」をどう捉えたのか。前編と後編の2回に分けてお届けします。
「間」をうまくとれない日本人
本書を読んで、運動指導者として歯がゆく思っているところを突いてくれたと思いました。
運動習慣については、ウォーキングだけでもいいということや、大きな負荷で短時間のトレーニングをすることだけが正解ではなく、小さな負荷でも回数を増やして、長い時間行えば同じ効果を得られるなど、それぞれのやり方があっていいということを伝え始めてはいます。
しかし、政策にしても、参加者にしても、結局、継続率が悪いというのは、専門家として痛いところです。
食事、運動、休養が足りていないということは、以前から思っていましたが、現代の方々は、休み方、切り替え方、そして、特に「間の取り方」がうまくできないことが多いと感じています。
運動するのと同時に、運動する自分を俯瞰している時、動作だけに集中している時、ちょっとリラックスした状態で動作をしている時があります。また、わざと動くことをしない時間を作ることによって、内観する時もあります。
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