休養とは「寝ること」だと思っていませんか?
疲労研究の第一人者で医学博士の片野秀樹氏によれば、単に体を休めるだけでは50%程度しか疲れはとれません。フル充電するには、あえて自分に軽い負荷を与え、「活動→疲労→休養」というサイクルに「活力」を加えた「攻めの休養」をとることが大切です。
「攻めの休養」を無理なくスケジュールに取り入れるコツとは? 片野氏の著書『休養学:あなたを疲れから救う』より抜粋・編集してお届けします。
これから疲れそうだから、先に休んでおく
たとえば山登りに行くとき、私たちは、
「食料や水をどれくらいもっていこうか」「もしかして途中で泊まるかもしれないから、寝袋ももっていこう」
というように、先のことに想像をめぐらせて準備をするでしょう。
同じように、この先どんな活動をして疲労するかを予見して、それに必要なエネルギーである活力をためておくのです。疲労したから休むのではなく、疲労しそうだから先に休んでおく、といってもいいでしょう。
これは長期休暇に限ったことではなく、毎日・毎週のスケジュール管理にもいえる話です。
「明日は子どもと一緒に公園に行って、そのあと食料品の買い出しにも行くから、たぶんすごく疲れるな。今日は早く寝て、エネルギーを蓄えておこう」
「今週はデスクワークが中心だから、それほど体力は消耗しないだろう。エネルギーはそんなに必要ないかもしれないな」
こんなふうに、予定される活動から逆算して、必要な活力を蓄えておくという発想に、ぜひ、切り替えてみてください。
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