「風呂に沈められ…」ルフィ事件犯人の壮絶半生 子ども時代は虐待され、その後は人間関係に苦悩
また、狛江事件の翌日に共犯者同士で相談して、東京・足立区の住宅に侵入しようとした事件(足立事件)にも関わったとして、強盗致死や強盗傷害、強盗予備、住居侵入の罪に問われている。
検察側は、闇バイトによる連続の広域強盗事件であり、日本中の誰もが被害にあう可能性があったと指摘。広島事件では男性被害者に重傷を負わせ、狛江事件では女性被害者が死亡したことを重く見た。
さらに匿名性が高く、指示役とサポート役と実行役の役割分担がされて計画性があったことや、各事件で積極的に関与し、他の共犯者と責任の差がないことを踏まえ、他に前例のない事件でもあることから、無期懲役を求刑した。
一方、弁護側は、狛江事件で被害者を地下に運ぶなどしていたが、現場リーダーではなく、共犯者に指示をしていた部分もあるが、現場リーダーからの指示を伝達しただけであると反論。
また、一部で積極的に犯行に関与していたものの、指示役である「キム」に脅されるなど、全体としては積極的な関与ではなかったなどとして、有期懲役が相当であるとした。
テレグラムで「明日、案件がある」と告げられた
加藤被告人は12月3日の被告人質問で、犯行の一部始終を語った。広島事件では「キム」から、テレグラムで「明日、案件がある」と告げられ、内容としては「タタキ」であり「時計と現金を強奪する」とだけ知らされていた。
参加したのは「お金がなかった」から。東京から広島まで新幹線で移動して、JR広島駅前でハイエースに乗り込み、そこで現場リーダーが、永田隆人被告人=1審無期懲役・控訴中=であることを知った。