建築会社や不動産会社などが毎年発表する「住みたい街ランキング」。トップテンの顔ぶれを眺めると、常連の吉祥寺や恵比寿、新宿、目黒、最近だと北千住や大宮なんかも人気だ。しかし、どれも「まぁそうだろうな」と思えるような街ばかり。
この連載では、住みたい街ランキングにはなかなか登場しないけれど、住み心地は抜群と思われる街をターゲットに定め、そこを実際に歩き、住む人の声と、各種データを集めてリポート。そして、定番の「住みたい街」にはない、「住むと、ちょっといい街」の魅力を掘り起こしていく。
今回訪れたのは、23区内では珍しい無人駅「大師前」エリアだ。
「たいしまえ」ではなく「だいしまえ」
西新井大師(東京都足立区西新井1丁目15-1)は、真言宗豊山派の寺院だ。天長時代(824〜834年)に、弘法大師が立ち寄り、悪疫の流行に悩む村人たちを救うため、十一面観音像と自身の像を彫った。
これを枯れ井戸に安置して21日間の護摩祈願を行うと、枯れ井戸から清らかな水が湧き出し、村人たちを悩ませた悪疫は、たちどころに平癒した。その井戸がお堂の西側にあったことから「西新井」の地名ができたと、伝えられている。
西新井大師の最寄り駅は東武大師線の「大師前(足立区西新井1-3-1)」だ。
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