ここは、東京都内23区では珍しい“無人駅”である。
大正時代に、東武伊勢崎線と東武東上線を結ぶ駅として開設されたが、折り悪く第2次世界大戦による東京への大空襲が激化したために営業は休止となった。戦後になって、大師信仰が高まり、再び営業を開始したのだそう。
どうでもいいことだが、筆者は西新井大師を“にしあらいたいし”だと思い込んで生きてきた。今回この界隈を歩き回ることで再確認したのだが、読み方は“にしあらいだいし”が正しい。
ということで、駅名も“だいしまえ”である。
前述のように、大師前は無人駅だ。ホームに入るために切符もいらなければ、交通系ICをピッとやる必要もない。
それなのに無賃乗車はできない。なぜなら、東武大師線は大師前駅と西新井駅を結ぶ約1kmの単線で、途中駅がないからだ。
乗客は必ず西新井駅の改札を通ることになる。つまり、西新井の改札は大師前駅の改札を兼ねているともいえる。
初めて利用する場合は戸惑うかもしれないが、西新井駅には「大師線駅までのお客様 きっぷはここで回収となります」などの告知がいたるところに掲示されている。
まずは西新井大師で参拝
大師前は無人駅ではあるものの、1日の平均乗降人員は1万2557人(2023年度)だ。堂々たる数字である。「年末年始には西新井大師の参拝客で大混雑ですよ(地元住民)」とのこと。
さて、大師前に来たからには、やはりまずは大師様を参拝しなければならない。
大師前のホームから見える距離にある西新井大師。改札から、歩いて数分で境内に到着だ。訪れたのはなんでもない週末だったが、境内には出店もあり、にぎわいを感じた。
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