駅から北に向かって歩く。西新井大師を越えると、落ち着いた住宅街だ。居酒屋や喫茶店なども程よく点在しており、飽きることがない。
自宅の前で掃き掃除をしていた地元の方に話を聞いた。
「寺と住宅ばかりで、わりとぶっきらぼうな街だけど、日暮里・舎人ライナーに乗れば、数分で舎人公園に行けるんですよ。
四季折々の植物が植わっているから、季節を感じるには最高の公園です。陸上競技場やテニスコートも完備しているから、休日には若者や家族連れがたくさん来る。私も散歩がてら時々行きますね。
あとね、ここらへんは大師様の目が光っているから、犯罪も少ないんだよ(笑)。いろんな意味で、住みやすい街だと思いますよ」
調べてみると、たしかに犯罪の数は少ない。
比べるのは大変失礼なのだが、東武線の近場、竹ノ塚駅のある足立区竹の塚6丁目では「自転車盗:31件。万引き:11件。置引き:1件。部品ねらい:1件。その他:25件」となる。
こちらも繁華街にしては大した数ではないが、大師前に比べると、やはり少しだけ多い。大師前の住民が語る「大師様の目が光っているから」というのも、あながち外れてはいないのかもしれない。
仏教の街でパン屋を開いた理由
歴史のある西新井大師が鎮座する街だが、北に少し歩いて環七北通りまで行けば、マンションも立ち並ぶ。その地で長くベーカリーを営む方に話を聞くことができた。
店の屋号は「フレンドベーカリー(足立区西新井2-2-5)」。この地に店を構えて、約半世紀の歴史を持つ老舗だ。
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