「転職当たり前」の時代に育てたい部下の"We感覚" 「部下を辞めさせない」と頑張るより大事なこと

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チームワークを大切にする同僚たち
若手社員の定着率をうながすのに大事なこととは?(写真:ふじよ / PIXTA)
手塩にかけて育ててきた部下が、もしも突然、離職してしまったらーー。上司は悔しい気持ちになるでしょう。しかし今や、自身のキャリアを考えた結果、転職をする人は珍しくありません。では上司として、どのように接すればいいのでしょうか。
若手社員の離職を防ぎ、定着を実現する「オンボーディング」をテーマに、『Z世代の社員マネジメント 深層心理を捉えて心離れを抑止するメソドロジー』を上梓したリンクアンドモチベーション フェローの小栗隆志氏に聞きました。
前の記事:若手社員が突然退職、不条理を解き明かす"カギ"

「さあ、これから」というときに辞める若手社員

ある会社で入社4年目、仕事にも慣れてきた営業職の社員が突然、退社した。安定した成果を出せるようになっていたし、新規プロジェクトにアサインされるなど上司から期待もされた存在だった。それなのになぜ?

彼は会社に特別大きな不満があったわけではない。ただ、ほかの会社で働く大学時代の同期と話しているうち「自分の市場価値はどうなんだろう」「このまま今の会社で働いていて大丈夫なのか」と不安になったのだという。

そこで、半ば焦る気持ちでダイレクトリクルーティングサービス(企業から直接オファーを受けられる採用サービス)に登録したら、早速良さそうな企業からオファーが届いた。そのことがきっかけで、他社への転職を決めてしまったのだった。

「さあ、これから」というタイミングで若手社員が離職してしまうのは、会社にとって大きな痛手である。「育成のために使った時間は何だったんだ」と嘆きたくなるのも無理はない。

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