【地方実家は負の遺産?】「実家じまい」過酷現実 持っているだけでお金がかかり、リスクもある

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このように、家やモノは、処分するのに手間もお金もかかります。

本人にとっては命より大事にしていたお宝コレクションも、他人にとってはゴミの山かもしれません。

とくに不動産は、持っているだけで税金がかかるし、その他のリスクも発生する「負の遺産」です。

「残してくれるならお金がいい」が相続人のホンネ

たくさんのモノを残して死ぬことは、残された者にとって困りごとでしかありません。

せちがらいことを言えば、相続人にとっては「残してくれるならお金」が一番ラクで、ありがたいのです。

これらを踏まえて、60代くらいからは、だんだん持ち物を減らし、住み替えなどでダウンサイジングしていくことを考えましょう。

持ち物を減らすコツは、「使うものだけを残す」 ことです。

「使うもの」と「使えるもの」は違います。

「現在使っているもの」は手元に残しますが、「まだ使えるもの」や「将来使うかもしれないもの」は思いきって処分しましょう。

不動産については、生前の処分が難しければ、遺言書などで「処分してかまわない」などの一筆を残すと、残された側の心理的負担が減ります。

Uさんも「自分の子どもたちに迷惑をかけないよう、徐々に生活をシンプルにして、持ち物も減らしていこう」と決意したそうです。

必要なものまで処分しろとは申しませんが、今後の人生で使わないであろう不要なモノを片づけていくことは、終活の第一歩といえるでしょう。

松尾 拓也 行政書士、ファイナンシャル・プランナー、相続と供養に精通する終活の専門家

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まつお・たくや / Takuya Matsuo

行政書士、ファイナンシャル・プランナー、相続と供養に精通する終活の専門家。

行政書士松尾拓也事務所代表、有限会社三愛代表取締役。

1973年北海道生まれ。父親が創業した石材店で墓石の営業に従事する傍ら、相続や終活などの相談を受けることが増えたため、すでに取得していた行政書士資格を活かし、相続・遺言相談をメイン業務として行うようになる。

信条は、相談者からの困り事に「トータルで寄り添う」こと。家族信託や身元保証など「新しい終活対策」についても積極的に取り組み、ライフプランや資産管理などの相談に応えるためにファイナンシャル・プランナー、住み替えニーズなどの相談に応えるために宅地建物取引士の資格を取得。ほかにも家族信託専門士、相続診断士、終活カウンセラー、お墓ディレクター1 級など、終活にまつわるさまざまな資格を取得する。

一人ひとりの「ライフエンディングシーン」(人生の終末期)で、最も頼りになるパートナーとなるべく、全方位視点で積極的な事業展開を行っている。

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